動脈硬化につながるメタボリックシンドロームを放置すれば、
心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高めます。
食生活の改善や運動による対策で、しっかりと予防しましょう。
最近よく耳にする言葉“メタボリックシンドローム”
メタボリックは「代謝」、シンドロームは「症候群」という意味で、内臓脂肪型肥満に高血糖、高血圧、高脂血症など
複数の生活習慣病を合わせ持った状態を指し、それぞれの病気が軽症であっても、複数重なることにより動脈硬化が
急激に進み、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす元になるので、メタボリック対策が必要です。
内臓脂肪型肥満では、血糖値を下げるインスリンの働きを阻害する物質が、脂肪を蓄える脂肪細胞から分泌される
ため、インスリンの効果を発揮できずに高血糖となります。この症状が続くと、血糖値を下げるためにインスリンが
過剰に分泌されるようになり、血液中のインスリンが過剰になる状態(高インスリン血症)が起こります。
高インスリン血症になると、心拍出量の増加により、高血圧になりやすい状態となります。
また、血液中の中性脂肪が増加することにより、高脂血症を招きやすくなります。
このような連鎖反応により、動脈硬化が悪化していきますので、実際に体脂肪率が高めの人はメタボリック対策を行いましょう。
メタボリックシンドロームを予防するには、内臓脂肪を減らすことが重要なので、まずは食生活の改善です。
男性と女性では生活環境が異なるため、つい摂り過ぎてしまう高カロリーの食品も異なります。
男性の場合は飲酒と外食に注意しましょう。外食は高カロリーになりがちで、しかも濃い味付けのものが多いので、
ご飯の食べすぎにも気をつけましょう。
女性の場合は間食です。甘いものでは、和菓子よりも洋菓子の方が高カロリーになりがちです。
また、もったいないからと家族の残り物を食べてしまうことも、エネルギーのとり過ぎにつながります。
食生活とともに大事なのは運動です。ただし、あまり軽い運動は生活習慣病の予防効果が実証されていませんので、
ある一定以上の運動が必要です。例えば、普通歩行20分、掃除機かけ17分、自転車に乗る15分を1エクササイズと
すれば、1週間に23エクササイズが目安です。1日約3〜4エクササイズ程度を実行すれば、生活習慣病の発症を
20%程度抑えられると考えられています。
厚生労働省が定めたメタボリックシンドロームの診断基準は、腹囲(おへそ回りの太さ)が男性で85cm以上、女性で90cm
以上の人を対象に、(1)中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満のいずれかまたは両方に該当。
(2)空腹時の血糖値が110mg/dl以上の人。(3)血圧が上(収縮期)で130mmHg以上、下(拡張期)で85mmHg以上の
いずれかまたは両方に該当。(3基準とも薬物治療中は該当)
(1)〜(3)のうち2つ以上が当てはまる場合、メタボリックシンドロームと診断されます。
また、2008年4月から医療制度改革に伴い、新しい健診制度となりました。
40歳から74歳の人の健診は、それぞれの加入している医療保険者(国民健康保険・社会保険・共済組合など)
が実施する「特定健康診査」となります。生活習慣病や動脈硬化などの原因とされるメタボリックシンドロームの
早期発見を目的とした健診内容となり、健診後、メタボ該当者、予備軍と判定された人は、新たに取り入れられた
「特定保健指導」を受け、生活習慣の改善に努めることになります。